吾輩は女子大生である。

徒然なるままに女子大生がよしなしごとを書くブログ

『人魚の眠る家』読了!

 

 

東野圭吾さんの『人魚の眠る家』読了しました。映画の予告でこの小説を知りました。映画で見るつもりだったのですが、キャッチコピーの「答えてください。娘を殺したのは私でしょうか。」に惹かれ、我慢できずに読みました。

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合間時間に毎日1~2時間かけて私は4日くらいで読み終えました。正直、続きが気になりすぎて若干寝不足になりながら読みました。(笑)

 

テーマは「臓器移植と脳死」と「母親の愛」と推測します。

 

あらすじ

娘(瑞穂)をプール事故で脳死である確率が高いと判断された薫子。臓器移植の話を聞き混乱する中、瑞穂の手がかすかに動くのを発見する。瑞穂は離婚調停中の夫(和昌)が働く会社で開発する機械によって意識がないまま生命活動を続けていく。機械によって瑞穂の体が動かせるようになるが、周囲は薫子の異常ともいえる行動に違和感を覚えていく。しかし薫子の行動はさらにエスカレートしていく。

 

瑞穂は医師に脳死であるという確率が高いと判断されましたが、

薫子がずっと生き続けさせようとするんですよね。

親であれば、たとえ脳死であったとしても子どもに生き続けてほしいと願うのは当然のことであると思います。

 

私は薫子の「この世は狂ってでも守らなきゃいけないものがある。そして子供のために狂えるのは母親だけなの」というセリフが強く印象に残っています。

確かに、周囲から見れば薫子の行動は狂っているように見えたかもしれません。倫理的であるとも決して言えないでしょう。

しかし、世の中には倫理とか、善意とか、常識とかでは語れない正義や、守らなければならないことってあるはずです。薫子の行動も瑞穂へ対する愛ゆえでした。薫子の行動が本当に瑞穂のためになっていたのか、機械により生かされることを瑞穂が望んでいたのかなんて誰にもわかりません。薫子のエゴだったかもしれません。この問いの答えはどこにもありません。あるのは価値観のぶつかり合いだけです。

 

そう思わせてくれる話でした。

 

 

 

また次回以降の記事でお会いしましょう〜!